メンバーは札幌のAさん、Oさん、Fさん、江別のKさん、
夕張のIさんの男性5名と私、計6人のパーティーでした。
山ヤ歴25年以上のベテランさんばかりです。それにしても、
皆さんザックが重そうですが何が入っているのでしょう・・・。
清水沢の広場で待ち合わせをし、乗りあわせて林道入口までゆきます。
最終除雪地点で、全員山スキーに履き替えます。
私にとっては初めての山スキーです。
この日の天気は曇り、予報では最高3.5℃、最低1.3℃。
雪は適度にしまっており「これならスノーモービルで来れた」と、
Fさんが言っていました。
林道は片道11km、頑張って行きましょう。
30分程歩いて1度休憩、さらに1時間程歩いた所で少し長めに休憩しました。
めいめい行動食を食べます。FさんとAさんの会話が面白いです。
皆さん順番に先頭を交代していたので、私も先頭をやらせてもらいました。
自分では後の人が歩きやすいように歩けていたつもりでしたが、
その歩き方では後の人は歩きづらいよと言われ、素直に反省。
後に、「先頭のラッセルがきつかったけれど気持ちが良かった」と言うと、
「あんなのラッセルのうちに入らないよ」と言われまたまた衝撃を受けました。
多くはKさんが先頭を歩いて下さいました。
途中からCalling youとか、英語のoldiesが聞こえてきました。
第◯◯次、第◯◯次の南極観測隊だったF氏は、「あと少し」「あと◯歩」、
と声をかけて下さったり、到着後の展望(各人の役割)を示してくれたり、
気持ちが落ちそうな場面では必ず声を出してくださっていました。
こういうケアが、極地の人間関係を円滑にする為には大切なようです。
途中から、スネ・足裏・肩と身体のあちこちが痛くなり、話す余裕無く、
ゼェゼェハァハァだけが口から漏れました。
6時間かけて、ようやくヒュッテに到着、なんとか最後まで歩き切りました。
冷えたヒュッテの中でふと足を見ると、湯気が立っていました。
火の担当のAさんが薪をくべてくれています。
到着してほどなく、自然と夕食づくりが始まりました。
ウイスキー、凍っていたビール、酒、ワイン・・・お酒がたくさんありました。
確か私はフォア・ローゼズを少し頂いた気がします。
F氏特製のキムチ鍋、差し入れの煮物、その他もろもろ。
私は山用のマイ箸・マイカップというのをまだ持っていなかったが、
水が自由に使えない冬場のヒュッテでは断然重要な装備だと思った。
頂いたインスタントコーヒー、お湯がとてもおいしかった。
Kさんのレコーダー?で聴く、懐かしい日本の歌に話が弾んでいた。
エーデルワイスの歌とか園まりとか、坊がつる賛歌の合掌が始まった。
歌は夜につれ、夜は歌につれ・・・懐メロカラオケ大会がなかなか終わらなかった。
途中でF氏がドロップアウトして、途中でテーブルの下に顔を隠して寝てしまった。
薪ストーブの横の席がいいよと、まったく寒い思いをせずに寝りました。
6時間以上、夢まで見て熟睡しました。
翌日、前日使った食器を雪で洗い、F氏が作ってくれたからあげ入りの
インスタントラーメンを食べてから、トイレの屋根の雪下ろしを行いました。
トイレの小屋の屋根にF氏が登り、アッという間に雪を降ろします。
帰り、出てすぐの所で何を思ったかシールを剥がしてしまい、
以来シールが使いものにならず、登り返しはハの字登行でゆきました。
雪山の斜面というのは複雑で、ただハの字にしていても登れません。
進行方向の左右にたんこぶがあり、ハの字にできないこともあります。
登れないからと言って、板を外すとものすごいラッセルが待っています。
ありったけの執念を燃やし、前に進みました。
私の姿が見えなくなったら、向こうから「オーイ」と聞こえて、
「ハーイ」と返すことが4回くらい続き・・・。
途中、転んで立ち上がれなくなり、Kさんが手を貸してくれました。
普段なら楽しみなお昼ごはんも、この日は疲れてごはんが喉を通らず、
Oさんのマヨネーズがやけにおいしそうに見えました。
最後の3キロくらいは、前にOさん、後ろにAさんがいて見守ってくれました。
もう少しでゲートというところで、木が折れていました。
来た時には無かったので、昨晩折れたのでしょう。
あんなのが落ちてきたら、頚椎がやられしまう・・・。
スネの痛みはホッカイロの厚みをもってしても響き、
蒸れて皮むけをしても絆創膏が無い為処置もできず、
ごはんがもっと喉を通らず、単独で転んだりして、
途中で身動きが取れなくて、視界も悪かったら、遭難するかも知れないなぁ。
折れた木は次週チェンソーを持ってきて、ヒュッテの薪にするそうです。
ゴール付近、雪が降っていたのに後方支援のMさんが迎えに来てくださり、
車まで一緒に歩き、コーヒーとパンを差し入れて下さった。
「すごい頑張ったね」と言われて嬉しかったです。
みなさん色々とありがとうございました。
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