2014年6月29日日曜日

暑寒別川本流~暑寒別岳は途中撤退。

暑寒別岳(1,492m)を源流とする河川は暑寒別川、箸別川、信砂川、恵岱別川、尾白利加川、徳富川がある。暑寒別川本流は、暑寒別天売焼尻国定公園内、増毛町市街を流れ、やがて日本海へ注ぐ2級河川で、毎年9月下旬~10月中旬にはサケの遡上する清流として知られている。

行 動 概 記
平成24年6月28日(土)

1.1日目行き
4:50分に札幌を出発し、6:00分丁度に厚田の駐車場に到着。さすが夕陽がウリの駐車場、テントが何張か出ている。こういうのを見ると気持ちが盛り上がる。mさんhさんはすでに到着していた。
暑寒別は何と遠いところか。留萌管内増毛町まで来てしまった。増毛にワイナリーがあるなんて知らなかった。

8:00分少し前に暑寒荘到着、先客が何台か。ここからmさんの車で林道入口へ。8:00分頃林道ゲート到着。天気は上々、これから8時間の長い長い遡行が始まる。

林道歩きの途中で羆のフンを見つけた。まだ新しい。そこからmさんとhさんの雄叫びが始まった。mさんが「ホーッ」と言えばhさんもそれに応える。私は長い2日間のために緊張のあまり無言だ。
Co225二股付近で入渓、先週痛い目にあっているので今日は膝サポーターを家から装着してきた。さて、沢足袋を履いて脚絆を付ければ足回りは安心だ、と思ったら脚絆が無い!焦ってパッキングしていたので入れ忘れたのだ。やってしまった。入渓準備をしていると、藪の方に気配を感じたのかmさんがまた雄叫びを上げた。今の雄叫びはまるで動物のようで迫力がある。

川は本日の目的地まで、地形図には滝の記号が無い。入ってみての所感としては、左岸から右岸へまたその逆へと何度も川を渡りながらジワジワ詰めなければならず、歩きづらい川床を足裏で探り探り慎重に渡ったが何度か足を流されそうになる。1ヶ所どうしても私には渡渉絶対困難な地点があり、ロープを出してもらいそれを伝ってなんとか渡渉した。

その他ゴーロ、ガレ場歩きも初心者の私は結構苦労した。沢足袋は沢靴のように足首を守ってはくれない為、mさんやhさんのように岩から岩へとポンポンと飛び移ることができない。緊張の連続。

やがてCo355付近に高さ20m以上ありそうなゴルジュが現れた。どうやって突破するのかと思ったら左岸に脚立が掛かっておりここを高巻きする。脚立を登りきると今度は、上の木の幹から吊り梯子が掛かっている。後ろのhさんが石を下に落としながら登ってくる。上の状況が見えない状態なので私も頭上に注意したいが、ロープにしがみつくので精一杯だった。登り切ったhさんが、「凄い残置ですね!」と叫んだ。
下りは「落ちた時の為に」と確保される。カラビナと確保器は使わずハーネスに直接ザイルを結んだ。結び方はエイト・ノット2回、仕上げに◯◯結びをしてくれたが忘れてしまった。なんとか落ちずに下まで降りたが、75lザックのほぼ全装でフラフラ状態で下降するのは随分肝が冷えた。心が折れそうになった。

Co460付近で暑寒別川は大きく左に方向を変える。遡行開始から約6時間、Co480付近で目に飛び込んできたのは大きな雪渓。空気も水も冷たい。mさんとhさんが、行けない事はないがこれ以上進んでもタイムオーバーになるだろうと判断し遡行はここで中止となった。残念だがしかたがない。携行してきたピッケルと軽アイゼンの使い道は結局無くなってしまった。

2.1日目野営
少し戻ってCo460付近左岸をC1とした。hさんが手頃な木を見つけナタで枝切りをしている間に、mさんがツエルトを広げ、私は紐を結ぶのを手伝う。ここは◯◯結び、と教えてくれたが忘れてしまった。虫がよってきて困ったが誰も虫除けを持って来ていなかった。ツェルトの近くに良いトイレ場も見つけひと安心。
ツェルトが張れたら食事の準備をした。食事ができるのを待ちながら、持っていったワインで乾杯し今日1日の労を癒やした。静かで贅沢なひとときだった

完全に夜になって間もなく、猛烈な脱力感がおそってきていそいそとツェルトに戻り、寝袋に入った。
快適な地面を選んだら上半身がツェルトからはみ出る形となったが、構わず寝た。しばらくして暑くなり、シェルを脱いでフリースだけになった。夜中に2、3度私が寝ている方のヒモが外れ結び直し、ついでにトイレに行って再び寝袋に入った。満点の星空を眺めながら再び寝入った。

平成24年6月29日(日)
3.2日目帰り
4:40分、「ラーメン出きたよ」の声で起きた。気づいたらツェルトが撤去され草むらに寝袋に入った私がポツンといた。急いで支度してラーメンを頂く。のびているがとても美味しかった。片付けをしてすぐ出発、今日は入渓地点まで来た川を戻る。1ヶ所幅5mmも無いようなスタンスしかない難しいへつりがあったが、hさんの支えで落ちずに済んだ。


今日のベストショット


昨日高巻いたゴルジュまで来た。今日はどうするのかと思ったら、ザックにつかまって泳ぐのだと言う。mさん、hさんが軽く準備体操をしてスイスイ泳いで行った。私もなんの躊躇いもなくその川床の見えない、冷たいゴルジュの中に入ったが、すぐに前に進まなくなり、またザックが身体の支えになってくれない為、一旦足をつこうとしたら足がつかずパニクってしまった。足をバタつかせたが前に進まず沈みそうになる。なんとか左岸にしがみついたり蹴って推進力をつけて、ゴルジュの中程まで来てようやくバタ足が効くようになった。必死で泳いで浅瀬まできたらhさんが「もう足がつくから大丈夫だよ」と言って引っ張り上げてくれた。「うまいうまい」と言われたが死ぬかと思った。水抜きをしたら、しっかり口をしばったはずのビニール袋が浸水していた。2日目は食料が無い分、ザックが軽くなるだろうと思ったら、また随分とザックが重くなってしまった。約5時間で車に戻った。
帰りに雄冬の「あったまーる」に寄りようやく一息ついた。衣類を脱いだ瞬間とても気持ちが良かった。オショロコマの臭いがした。mさんもhさんも珍しく疲れたと言っていた。私は肩にザックの痕がつく程のボッカ、しかも慣れない沢歩きで、風呂に入ってみれば足裏にまで傷があり痛い思いも数々したが、とにかく楽しかった。

【山 域】暑寒別山系
【日 時】平成24年6月28~29日
【コース】暑寒別本流~暑寒別岳
【地形図】雄冬、別苅、暑寒別岳、暑寒沢
【メンバ】えぞ山岳会mさん、hさん、私
【天 気】晴れ、一時小雨パラつく 最高26℃、最低17℃
【タイム】
1日目 8:00林道入口-8:40入渓-14:30Co480-15:00C1(Co460)
2日目 (C1)5:00-車10:10
【装 備】
(個人装備)防寒着、替えの衣類、沢足袋、夏靴、軽アイゼン、膝サポーター、ヘルメット、
ハーネス、確保器、カラビナ、雨具、シュラフ、シュラフカバー、シート、コッヘル、
ヘッドランプ、エマージェンシーシート、食料、地形図(3枚)、コンパス、計画書、
ティッシュ、ゴミ袋
(共同装備)ツェルト、燃料、調味料、ノコ、ナタ、ザイル8mm、鍋、食料、ピッケル

2014年6月21日土曜日

琴似発寒川遡行

【山 域】奥手稲山 
【日 時】2014年6月21日(土) 
【コース】平和の滝登山口より
【地図】1・25000地図:手稲山
【タイム】登り3時間、下り不明

7:00 自宅発 - 7:35 平和の滝登山口着 - 7:55 登山口発 
【メンバー】2人(えぞ山岳会mさん、私) 
【天気】晴 最低気温14℃ 最高気温17℃
【装備】トレランシューズ、沢靴、脚絆、ハーネス、工事現場用ヘルメット



琴似発寒川を源頭部に向かって遡行してきました。


30分前に到着、柔軟体操をしているとmさんも早めに来られた。

・手稲山平和の滝コースの夏道、発寒川の左岸を緩く登り、送電線下Co350付近から本流に降りる。

沢靴に履き換えます

・入渓地点から本日の目標到達点(Co665付近)の10m大滝まで、
小滝が連続するがこれらは全て高巻きすることができた。

滑はとても歩きやすい

・Co410二股を過ぎしばらくした所にある滝、ダイビング適地。


・Co440二股、『北海道の山と谷』ではここから入渓するといいと書いてある。
ここにmさんが石と流木で目印を作られた。
・3時間かかって大滝に到着。

夢中で歩いた後の表情


復路は初めてハーネスをつけ、懸垂下降をご指導頂いた。
カラビナ、確保器、ロープの持ち方、斜面に対する体勢等を教えてもらい、直ぐ実践。
1回目の懸垂下降はmさんが先に降り、私が後に降りる。

なかなか思ったように降りられず、小さな格闘の連続。

2回目の懸垂下降は私が先に降りたが、降りてからロープを引っ張り、
引っ掛かりが無いか確認する作業を忘れ、頭は真っ白になった。

帰りは2パーティとすれ違った。

先ほどの小さな函地点まで戻り、mさんがヘツって登ろうとしている。私も真似するが、
指が入るようなホールドがなく、絶対落ちると思い、再び高巻いた。
Co440二股から藪こぎし程なくして登山道。帰りは走って降りた。
少し左足を捻ったため、痛くて途中から歩く。

帰りにいい感じの銭湯に連れて行ってもらいました。
ありがとうございました。


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2014年6月16日月曜日

藻岩山日誌

2014/6/20、藻岩山5回目。
長雨もそろそろ終わりか?という予報だが、とにかく寒い。
今日はスキー場コースから三角山~砥石山を目指したのだが、
いつの間にか小林峠口に出て、狐につままれたようになって、
しばらく立ち往生して藻岩山山頂に戻った。

狐につままれたか?
T6分岐とT4分岐を間違えた


廃道感漂う峠口

2014/6/15、4度目の藻岩山。



低気圧の影響で、札幌市上空は一部を除きほとんどが黒い雲に覆われていた。
遠望もさっぱりだった。

この日は朝8:30〜15:30迄合計7時間山に篭っていた。
3往復目を下る時、ついに本降りになった。
朝からグチャグチャだった登山道が、雨水のせいで小川のようになっている。
雨雲のせいで夜と間違えるほど足下が見えにくくなっている。

この日はスキー場コース、慈啓会コース、旭ヶ丘記念公園コースを登った。
翌日(・(ェ)・)の目撃情報が報道された。

総摂取カロリー100kcalくらい、ストック1本多用しました。

2014/6/11、藻岩山3回目も同じく2往復で終わった。

2014/6/8、藻岩山2回目。
トレランシューズで登ってみた。コースは、
慈啓会病院入口~山頂(往復約6km)、
山頂~スキー場入口(往復約5km)。

2往復するのに約4時間かかった。総摂取カロリーokcal、水350ml位。
雨が振り続け、寒くて寒くてしかたが無かった。

さて、2往復目行きますか


新しいトレランシューズ嬉しい


2014/5/24、藻岩山1回目。
冬に一度スキーを滑りに来た藻岩山、夏山は初めて。
スキー場コースを登ります。


スキー場コース入口


登り始めは濃昼の疲れが残っていたのか、膝周辺の筋肉痛でしたが、
すぐに慣れてきます。でも結構な登りです。
それほど気温は高くはありませんでしたが、途中から額に汗が滲みました。

山道が切れ、スキー場の上級者コース“うさぎ平コース“に出ました。


スキーコースの斜面に出た


夏に見てもやはりこの場所は急斜面です。
少し藪漕ぎをして脛から出血しました。


山頂からの眺め


左から、神威岳、烏帽子岳、余市岳、百松沢岳、中央の白いのが白井岳。

7:30登山口 -8:30山頂










2014年6月11日水曜日

夏山訓練と雪山遭難の話

藻岩山登山ももう3度目となった。初めはスキーコースの夏道の見学のつもりが、いつの間にかトレーニングが主目的になってしまった。トレーニングと言っても辛く厳しいばかりでは無い。今は登るのにそれ程負荷をかけていないし、無理をして走って下山し転倒の恐怖を感じることも無い。クマ目撃情報のあった馬の背〜T6分岐には興味はあるが近づかないようにしている。では何が辛いかと言われれば、色々な誘惑がある中で、これでいいんだと自分に言い気かせることと、地道な作業を何度も繰り返して行うことが辛い。ここには東に西に未踏の山を登り歩く華やかさが無い。まるで日曜の早朝から寺の地下にこもって無心を貫く、禅のようでもある。
めちゃくちゃ言っているが楽しみもある。繰り返し行うことにより、自分のレベルアップが実感できることや、老若男女多くの人との挨拶が楽しいこと。そして今日は、山頂のベンチで仰向けになって休憩する気持ち良さを見つけた。結局はゴロゴロするのが好きなのか。
今日は帽子を被って55分位で山頂に到着、いつもより火照った気がした。先日と同じく2往復した。朝、菓子パンを食べてしまい胃が不快なまま登山を続けたが気持ちは完全燃焼した。



午後からは沢靴と脚絆とハーネスを見つけに行く。脚絆を見つけたサッポロファクトリーのグラビティーリサーチでは沢用の靴下も勧められ試着したがまだ沢に入ったことが無いし、沢の中では無いのでなんとも判断できなかった。本日見つけたものを室内で試す機会が無いのが不安と言えば不安だが、実際に沢に入るのが楽しみで仕方がない。

夜はかでる2.7で山岳レスキュー研究会というのがあり参加してきた。本日の研究会は主に山仲間の方々が行方不明者の捜索活動にあたられた事例を報告するという形式で、その山仲間というのがHYMLというメーリングリストの会だ。私も入っているのでおおよそのことはMLで流れきていたので知っていたが、現場で指揮をとられた方が本日の報告者で、ご本人からお話を伺いたいと思い参加した。

・遭難された方は単独で道南の雪山を縦走中だった。
・ご親族が行方不明になっていることに気づいてから警察による捜索が入ったが、悪天候に阻まれ中止となった。
・雪解けを待って捜索を再開するらしかった。
・HYMLのSさんがMLで捜索協力者を募り、道警からは自主的捜索活動の許可が降りた。
・警察には捜索計画書を提出した。
・捜索活動の為の手がかり探し、稜線へのルート工作、稜線上の地形や積雪状況、電波状況や雪崩・危険箇所の把握等を目的として捜索協力者による捜索隊が結成された。
・行方不明になったご本人と面識の無い方も捜索に協力した。
・捜索はリーダーのもと、非常に整然と行われた。
・警察と自主的捜索隊の間には信頼関係があった。
・危険箇所ではゾンデリングを実施。
・隊としては2回4日間、Sさん個人としてそれ以上捜索したが、見つからなかった。
・雪解けが進み道警の捜索が再開され、遺体となって発見された。
・今となっては憶測でしか無いが、想定外の事態が重なり、雪崩でも遭難でもなく、体力尽きて眠るように亡くなったのでは無いかとのことだった。


改めて、今、私はどうして好き好んで雪山にゆくのだろう、辛いトレーニングをしてまでわざわざ山奥の源頭部から山頂を目指さねばならないのだろうと考えるのだが、「すべての山は未だ見ぬ山に通ず」でとにかく目の前の課題をクリアした途端次のステージが待っているのが嬉しいのだ。訓練しなければ上がれないし、訓練を続けるためには生活をデザインしてゆかなければならない。ものぐさな私でもいつの間にか行動する人に駆り立ててゆく構造が登山にはあるのなら、私もなるべく人の為に行動する人でありたいとも思う。

2014年6月8日日曜日

サッポロテイネスキー場日誌

★3日目 2014/2/23

今日はぼっち練習。ave20(中級者向け)の聖火台オーシャンクルーズに挑んだ。



写真の中央右寄りがリフト、その左側がコブ。
右側に迂回して手前に降りてくるのがオーシャンクルーズコース。

スキー中の感覚は、
①頭は動かさない(恐竜を目指し斜面に足裏で吸いつく)、
②顔は下向き上目遣い(キラーン!)、
③状態は前傾(じゃないとスピードが出ない)、
④ターンは片足ずつで行っている為、足裏内側しか使えていない(パラレルターンになってない)。

問題点その1:前傾姿勢がオーバーになる
→足元がフラつき、スキーの性能を活かした滑りができなくなる。
センターポジションを意識する必要がある。

問題点その2:パラレルターンに似せた動きをしているが、突っ立って板を左右に降っているだけ
→もっと滑らかな滑りがしたい。
タンに重心を乗せるような、前後の動きを意識してみる。


うーむ、なかなか感覚が掴めない。

★2日目 2014/2/14-15

3回目のスキーレッスン。


最初に目標を聞かれたので、「ウェーデルンで滑ること」と答えました。

1本目のプルークボーゲンは、なんの気負いも無く滑る事ができ褒められました。
プルークボーゲンとは、板をハの字にして曲がる方法。
意識していたのは、腕の形を大きな木を抱きしめるように広げることと、
しっかり荷重をかけてターンし、次のターンを急がないこと。

後で知りましたが、人それぞれ滑り方が違うらしいです。
①谷回りのときに膝を曲げ、山周りのときに膝を伸ばす。
②谷回りのときに膝を伸ばし、山周りのときに膝を曲げる。
③膝の曲げ伸ばしはせず、外足の捻りでターンする。

感覚的には山周りのときに膝を曲げ、思いっきり外足に荷重しターン。
谷回りのときに膝を伸ばし重心の切り替えを行っているので、②だと思います。
でも、あまり膝の曲げ伸ばしを意識して行ったことはありません。
急斜面では、③で思いっきり捻っておりて来たことがありますが、
先生に、何無茶苦茶なことやってるの?という目で見られたような気が。

シュテムターンの練習に入ると、先生にX脚になるクセを指摘されました。
また、「左回り」は形になっているが、右にターンする「右回り」で崩れると。
・・・感覚的には、右回りは板の上で体重をかける事ができず、
左足のインエッジで辛うじて回るので充分に回れていない感じです。

しかし、シュテムターンに慣れてしまうと、ターンの時にいつまで経っても、
テールを少し開くクセがつくからあんまり良くないと先生。これいかに。

今日は細かい練習も色々やりました。

まず、緩斜面を片足を上げてまっすぐ滑る練習。バランス感覚を見るのでしょう。
まず脚が上がらない。平地で止まった状態でやっても難しいんじゃないだろうか。

それから、キックターンや横滑り、パラレルで斜めにずらす練習、スケーティング。
キックターンは脚を捻る危険性があるからと、あまり教えたがらなかったけれど、
今日は整地されたゲレンデの緩斜面で山向きのターンだったから、楽にできた。
実際の山では山向きと谷向きどちらがいいのだろう。

横滑りは滑稽なくらいできないのに、何度かやらされた。
実はこの横滑り、谷側でも山側でも得意な右足でコントロールしていたけれど、
山側の脚のアウトエッジでコントロールするものらしい。
これも、得意な方向と不得意な方向があった。

中央に今日の先生。先生の横滑りは格好良かった。

近寄れない北壁。この前にコブ斜面がある。


15日、フッズスキー場。

人生初めて、ファンスキーをお借りして滑ってみた。短いので回転が怖い。
それから、チェアスキー(バイスキー)と一緒に滑った。

ソチパラリンピック代表森井選手
初めてのチェアスキーとの滑走は、怖くてスピードを出せず、
ただ転ばないように降りてくるので精一杯だった。

ゲレンデがライトアップされ、皆がロッジに戻っても居残りで練習を行う。

最後に、両足の膝の角度と幅が常に平行であり、ターンの時に膝の屈伸を意識し、
苦手な右回り(左足の踏み込み)を意識して行うために、
両膝に手を置いて滑ったらうまく意識を向け滑ることができた。
この練習をもう少しやってみよう。

★1日目 2014/2/12(水)

初めて、サッポロテイネスキー場に来た。

今日は先月の中頃に続いて2回目のスキー1DAYレッスン。
上部のテイネハイランドには、1972年の札幌オリンピックスキー種目のコースがある。

午前中は、プルークボーゲンのおさらいというか、基礎スタンスを復習。
靴の履き方からはじまり、靴の中の調整、ストックの持ち方、重心、
スケーティング、斜滑走と、理論より実践でいろいろ教えて下さる。

カツのある南斜面はコブが多く、玄人向きかもしれない

お昼は夢のようなカツカレー。ボリュームが凄い。肉も揚げ具合もよくおすすめ。

午後はレッスン2度目にして、第一リフト~ゴンドラ~サミットエクスプレスと乗り継いで、
難コースの北壁を横目に人生初の山頂へ。

眼下に豊平川が注ぐ、石狩湾が見える。
下からいつも眺めていた手稲山の鉄塔の辺りに、今いるんだと思うと嬉しくなる。

さて、山頂からの滑走は、崖のように滑り出し急なので、横滑りで落ちてゆく。
緩やかになったら、急斜面コースを斜滑降で横切り、全長7kmの、林間コースに突入。
じっくりプルークボーゲンとシュテムターンを繰り返せて、楽しい。
午後のシュテムターンの練習も架橋に入ると、
「ターンは常に外に荷重がかかるから、山側の足が自然に添ってくる。
そのうちターンしてすぐにパラレルに移行できるようになってきて、いつか自然に、
パラレルターンができるようになるよ」と教えてくださった(言うが易し)。

それにしても、スキーというのは、徹底して忠実な基本姿勢による、
スピードコントロールが求められるように感じた。

それがなんとなく分かってきたところに、テイネスキー場ならではの、
新雪フカフカの「ネイチャーゾーン」コース体験。
ここは、雪が深く起伏の激しい自然の山中のようなコース(公式説明)。
山スキーの練習にはもってこいのコースですが、せっかくの”忠実な基本姿勢”を保つのは、
途端に困難に・・・。

先生について行くのに必死で、ほとんどのコースの斜度や雪面を覚えてないが、
ネイチャーゾーンはインパクトが強くて忘れられないコースとなった。

第一リフトから山頂の鉄塔を望む。

恐怖心や臆病が勝ると上達しないんだって。そんなこと言ったって。
でも、できる限り余計な力を抜いて、自信を持って、楽しもう。
きっといつか、楽しく、気持よく滑れる、はず・・・。

2014年6月1日日曜日

北海道雪崩安全セミナー

5/27より、体調を崩し職場の皆さんのご厚意に甘えしばらく安静にしていました。
(お陰さまで悪化することなく、少し貧血気味ではありますが、順調に回復することができ、職場の皆さんには本当に感謝。ありがとうございました。)


北海道雪崩安全セミナーに参加させて頂きました。



プログラム → NPO法人北海道雪崩研究会web page


第1部は、3人の方のそれぞれ別のテーマでのお話、パネルディスカッション。

1人目の方のお話は、北海道雪崩研究会が行う、北海道雪崩講習会の、「雪崩講習の課題と今後の方向」


↓ このようなシステムだそうです。応募率高そうでした。 


基本クラス(雪崩の基礎、基本的安全行動)

   ↓   (修了認定)
中級クラス(基本クラス修了者)
   ↓   (終了認定)
上級実践クラス(中級クラス修了者)、講師養成クラス(2年制)

2人目は北海道医療大学 榊原先生のお話、

「雪崩リスクマネジメントの過誤と安全性」。

※ここで言われる「リスク」とは、危険な状況になる可能性の事です。

リスクは、ある条件下においては予測可能である事、
(リスクの高さ=雪崩のハザード×脆弱性、ばく露量)
ハザード評価において不確定要素が多ければ、リスクマネジメントにおける過誤は大きくなる。
「我々はこの斜面について何が分かっていないのか?」
ハザード評価を行う上で必要なデータチェックリストを作成することは、
有効なようです。そして、予測する能力を向上させる。

「君子、危うきに近寄らず」ではなくて、
「君子、”分からない斜面”には近寄らず」。

3人目の方は、ネイチャーガイド主宰 中川伸也氏

(お若い方です。私と同じ学年。)

「雪崩リスクマネジメントの実践的行動」


~ツアーに行く数日前の行動~

・ルートは論理的か?
・グループの力量との符合(最も弱いメンバーはどうか)
・計画ルートの歴史(雪崩歴、生い立ち等)
・斜度、斜面の方位、風の影響、地形、標高
・積雪の安定性がルートの安全に与える影響
・代替ルート、エスケープルート
・数日前の天候、今後の予報
・気温、降水量、風、日射量etc
・周辺地域の雪崩情報

~山に向かいながら注意する事~

山に向かう道路の斜面に雪崩の形跡は無いか確認、
それはどっち向きの斜面か、降雪や雨、気温の上昇の度合い等

~現場で~

・真新しいデブリ
・突然、ヒビ(シューティングクラック)
・ワッフ音
(※さらに危険度を高めるものとして)
・大量の降雪
・雨
・地吹雪
・気温上昇 など

~ルート、斜面の選択~

・一般的に35°以上の斜面で発生しやすい
・風下よりは風上斜面が通常は安全
・雪庇は風下斜面の上部に形成される事が多い
・ある斜面で最近雪崩が発生していたら、同じ方角を向く他の斜面も不安定と考えられる
・一番ムリが無い地形を行動する
・地形の罠に注意する

~不安定そうな斜面を横切る~

・可能であれば、より安全なルートを見つける
・衣類を整える
・バックパックはウエストベルトを外しておく
・安全地帯から安全地帯まで、1回で素早く移動する
・安全地帯から、危険地帯移動中の仲間をしっかり監視する

等々でした。


第2部は、独立行政法人土木研究所寒地土木研究所 雪氷チーム、原田氏の、

「北海道における冬季の気象変化と湿雪雪崩の特徴」。
こちらのpageに関連のデータが詳しく載っていました

25年3月、北海道で9人の死者が出た暴風雪時の低気圧の移動経路は、
二つ玉低気圧の一方が他方の低気圧に吸収されさらに発達した低気圧となる西から東方向へ移動するもので、
このパターンは2002-2010の間に11例も見られたそうです。
また、この25年間に他の3パターンに比べ最も多かったのもこの移動パターンでした。

次に多かったのが、あの、山梨に大雪を降らせた南岸低気圧だと言うことまで分かっているそうで、三陸沖を北東進した低気圧は、今年2月のものは、北海道からそれて行きました。

個人的には、どのパターンにおいても日高は低気圧の影響が少ないデータが示されていたのが印象的でした。



感想
とにかく難しかったです。
会場にいらっしゃるどの方も、私が今課題として感じていることを乗り越えて行かれたんだ、と思うと、Somewhere Over The Rainbowを歌いながらオズの国まで飛んで行きたい気分です(?)
やはり、しっかり雪崩と向き合って、仮説と検証を繰り返すこと以外に、能力の向上はないのでしょう。私の場合、パラレルターンの練習と合わせて、がんばります。

ありがとうございました。