行 動 概 記
平成24年6月28日(土)
1.1日目行き
4:50分に札幌を出発し、6:00分丁度に厚田の駐車場に到着。さすが夕陽がウリの駐車場、テントが何張か出ている。こういうのを見ると気持ちが盛り上がる。mさんhさんはすでに到着していた。
暑寒別は何と遠いところか。留萌管内増毛町まで来てしまった。増毛にワイナリーがあるなんて知らなかった。
8:00分少し前に暑寒荘到着、先客が何台か。ここからmさんの車で林道入口へ。8:00分頃林道ゲート到着。天気は上々、これから8時間の長い長い遡行が始まる。
林道歩きの途中で羆のフンを見つけた。まだ新しい。そこからmさんとhさんの雄叫びが始まった。mさんが「ホーッ」と言えばhさんもそれに応える。私は長い2日間のために緊張のあまり無言だ。
Co225二股付近で入渓、先週痛い目にあっているので今日は膝サポーターを家から装着してきた。さて、沢足袋を履いて脚絆を付ければ足回りは安心だ、と思ったら脚絆が無い!焦ってパッキングしていたので入れ忘れたのだ。やってしまった。入渓準備をしていると、藪の方に気配を感じたのかmさんがまた雄叫びを上げた。今の雄叫びはまるで動物のようで迫力がある。
川は本日の目的地まで、地形図には滝の記号が無い。入ってみての所感としては、左岸から右岸へまたその逆へと何度も川を渡りながらジワジワ詰めなければならず、歩きづらい川床を足裏で探り探り慎重に渡ったが何度か足を流されそうになる。1ヶ所どうしても私には渡渉絶対困難な地点があり、ロープを出してもらいそれを伝ってなんとか渡渉した。
その他ゴーロ、ガレ場歩きも初心者の私は結構苦労した。沢足袋は沢靴のように足首を守ってはくれない為、mさんやhさんのように岩から岩へとポンポンと飛び移ることができない。緊張の連続。
やがてCo355付近に高さ20m以上ありそうなゴルジュが現れた。どうやって突破するのかと思ったら左岸に脚立が掛かっておりここを高巻きする。脚立を登りきると今度は、上の木の幹から吊り梯子が掛かっている。後ろのhさんが石を下に落としながら登ってくる。上の状況が見えない状態なので私も頭上に注意したいが、ロープにしがみつくので精一杯だった。登り切ったhさんが、「凄い残置ですね!」と叫んだ。
下りは「落ちた時の為に」と確保される。カラビナと確保器は使わずハーネスに直接ザイルを結んだ。結び方はエイト・ノット2回、仕上げに◯◯結びをしてくれたが忘れてしまった。なんとか落ちずに下まで降りたが、75lザックのほぼ全装でフラフラ状態で下降するのは随分肝が冷えた。心が折れそうになった。
Co460付近で暑寒別川は大きく左に方向を変える。遡行開始から約6時間、Co480付近で目に飛び込んできたのは大きな雪渓。空気も水も冷たい。mさんとhさんが、行けない事はないがこれ以上進んでもタイムオーバーになるだろうと判断し遡行はここで中止となった。残念だがしかたがない。携行してきたピッケルと軽アイゼンの使い道は結局無くなってしまった。
2.1日目野営
少し戻ってCo460付近左岸をC1とした。hさんが手頃な木を見つけナタで枝切りをしている間に、mさんがツエルトを広げ、私は紐を結ぶのを手伝う。ここは◯◯結び、と教えてくれたが忘れてしまった。虫がよってきて困ったが誰も虫除けを持って来ていなかった。ツェルトの近くに良いトイレ場も見つけひと安心。
ツェルトが張れたら食事の準備をした。食事ができるのを待ちながら、持っていったワインで乾杯し今日1日の労を癒やした。静かで贅沢なひとときだった。
快適な地面を選んだら上半身がツェルトからはみ出る形となったが、構わず寝た。しばらくして暑くなり、シェルを脱いでフリースだけになった。夜中に2、3度私が寝ている方のヒモが外れ結び直し、ついでにトイレに行って再び寝袋に入った。満点の星空を眺めながら再び寝入った。
平成24年6月29日(日)
3.2日目帰り
4:40分、「ラーメン出きたよ」の声で起きた。気づいたらツェルトが撤去され草むらに寝袋に入った私がポツンといた。急いで支度してラーメンを頂く。のびているがとても美味しかった。片付けをしてすぐ出発、今日は入渓地点まで来た川を戻る。1ヶ所幅5mmも無いようなスタンスしかない難しいへつりがあったが、hさんの支えで落ちずに済んだ。
今日のベストショット |
昨日高巻いたゴルジュまで来た。今日はどうするのかと思ったら、ザックにつかまって泳ぐのだと言う。mさん、hさんが軽く準備体操をしてスイスイ泳いで行った。私もなんの躊躇いもなくその川床の見えない、冷たいゴルジュの中に入ったが、すぐに前に進まなくなり、またザックが身体の支えになってくれない為、一旦足をつこうとしたら足がつかずパニクってしまった。足をバタつかせたが前に進まず沈みそうになる。なんとか左岸にしがみついたり蹴って推進力をつけて、ゴルジュの中程まで来てようやくバタ足が効くようになった。必死で泳いで浅瀬まできたらhさんが「もう足がつくから大丈夫だよ」と言って引っ張り上げてくれた。「うまいうまい」と言われたが死ぬかと思った。水抜きをしたら、しっかり口をしばったはずのビニール袋が浸水していた。2日目は食料が無い分、ザックが軽くなるだろうと思ったら、また随分とザックが重くなってしまった。約5時間で車に戻った。
帰りに雄冬の「あったまーる」に寄りようやく一息ついた。衣類を脱いだ瞬間とても気持ちが良かった。オショロコマの臭いがした。mさんもhさんも珍しく疲れたと言っていた。私は肩にザックの痕がつく程のボッカ、しかも慣れない沢歩きで、風呂に入ってみれば足裏にまで傷があり痛い思いも数々したが、とにかく楽しかった。
【山 域】暑寒別山系
【日 時】平成24年6月28~29日
【コース】暑寒別本流~暑寒別岳
【地形図】雄冬、別苅、暑寒別岳、暑寒沢
【メンバ】えぞ山岳会mさん、hさん、私
【天 気】晴れ、一時小雨パラつく 最高26℃、最低17℃
【タイム】
1日目 8:00林道入口-8:40入渓-14:30Co480-15:00C1(Co460)
2日目 (C1)5:00-車10:10
【装 備】
(個人装備)防寒着、替えの衣類、沢足袋、夏靴、軽アイゼン、膝サポーター、ヘルメット、
ハーネス、確保器、カラビナ、雨具、シュラフ、シュラフカバー、シート、コッヘル、
ヘッドランプ、エマージェンシーシート、食料、地形図(3枚)、コンパス、計画書、
ティッシュ、ゴミ袋
(共同装備)ツェルト、燃料、調味料、ノコ、ナタ、ザイル8mm、鍋、食料、ピッケル
帰りに雄冬の「あったまーる」に寄りようやく一息ついた。衣類を脱いだ瞬間とても気持ちが良かった。オショロコマの臭いがした。mさんもhさんも珍しく疲れたと言っていた。私は肩にザックの痕がつく程のボッカ、しかも慣れない沢歩きで、風呂に入ってみれば足裏にまで傷があり痛い思いも数々したが、とにかく楽しかった。
【山 域】暑寒別山系
【日 時】平成24年6月28~29日
【コース】暑寒別本流~暑寒別岳
【地形図】雄冬、別苅、暑寒別岳、暑寒沢
【メンバ】えぞ山岳会mさん、hさん、私
【天 気】晴れ、一時小雨パラつく 最高26℃、最低17℃
【タイム】
1日目 8:00林道入口-8:40入渓-14:30Co480-15:00C1(Co460)
2日目 (C1)5:00-車10:10
【装 備】
(個人装備)防寒着、替えの衣類、沢足袋、夏靴、軽アイゼン、膝サポーター、ヘルメット、
ハーネス、確保器、カラビナ、雨具、シュラフ、シュラフカバー、シート、コッヘル、
ヘッドランプ、エマージェンシーシート、食料、地形図(3枚)、コンパス、計画書、
ティッシュ、ゴミ袋
(共同装備)ツェルト、燃料、調味料、ノコ、ナタ、ザイル8mm、鍋、食料、ピッケル
yamapoさん 暑寒別川本流遡行お疲れ様でした。
返信削除一言、凄いですね!凄いですよ・・・
またあのmさんが一緒ですね。次は私も誘って下さい・・・とは、
自分で言いますね(笑)
沢登りの醍醐味の一つに遡行途中での停泊があります。
この時期ならツエルトもベストでしょうね。それを2度目の遡行で
参加出来てなんと幸せ者か!・・・羨ましいです。
来週はmさんと一緒の山に行ってますが、これからも益々楽しんで
下さいね。ブログ非常に楽しく読ませて頂きました。
エバさんこんにちは
削除沢登り自体は重いザックと長時間の行動で、一歩一歩の足取りが重くmさんhさんを大分お待たせしていました。停泊、と言うのですね、はどんな感じか分からなかったので、テントもガスもナタやナイフさえ持っていなかったのですが、生活術を教えて頂いたので一通り揃えて重いザックを担いで、泊まる練習をたくさんしたいと思いました。
全体的には、さすが日本海側ですね、雪があってピークに行けず残念でしたがお天気に恵まれました。
私もエバさんmさんチームで一度お供させて頂きたいです。私が一緒だと疲れると思い申し訳ないのですが、沢入門2回では心もとないですし……。ぜひ実現して欲しいです。
来週、楽しんで来てください( ´ ▽ ` )ノ